屋根葺き替え工事
雨や風から家を守ってくれる屋根ですが、屋根材が著しく劣化していて塗り替えだけでは本来の効果を発揮できないときや雨漏りで内部の木材などが腐食しているときに、屋根材や木材・防水シートを新しいものに交換する必要が出てきます。
「葺き替え」の読み方は「ふきかえ」と読みます。
葺き替えとは
葺き替え工事とは、古い屋根材を取り除き、新しい屋根材に張り替えることを言います。屋根材(瓦)のみを新しいものに交換することもありますし、桟木(さんぎ)や防水シート・野地板の傷み具合でこれらも新しいものに取り替えることがあります。
葺き替えの工程
屋根工事の葺き替え工程について紹介します。一般的な工程ですので、お住まいの状態などにより異なることがあります。
足場設置作業
高い場所での作業のため、安全確保・作業効率のため足場を設置します。
既存の屋根材撤去作業
既存の屋根および防水シート・桟木・野地板(野地板)を撤去します。
野地板の設置
野地板とは屋根材を置くために敷く板です。杉板や、野地合板、野地耐火合板の3種類があります。
防水シートの設置
雨漏りを防ぐための防水シートを設置します。防水シートはルーフィングとも言われ、アスファルトルーフィングや改質ゴムアスファルトルーフィングなどの種類があります。
新しい屋根材の設置
新しい屋根材を設置します。屋根材は瓦から瓦と同じ素材に取り替えることもできますが、瓦からスレートやガルバリウム鋼板などの材質の違う屋根材に変更することもできます。それぞれにメリットがありますので、予算や機能にあった材料を業者に相談して選びましょう。
足場の解体
屋根材の瓦葺き替えが終わったら足場を撤去して現場を片付け・掃除して作業終了です。
屋根葺き替えの費用目安
屋根葺き替え時の費用目安ですので、実際のお見積もりとは異なります。正確な費用は、現地調査をおこなった上で見積書を提出させて頂きます。
葺替リフォーム | 工事一式費用目安 |
---|---|
瓦 → 瓦 | 100~250万円 |
瓦 → スレート | 70~200万円 |
瓦 → ガルバリウム鋼板 | 80~200万円 |
スレート → スレート | 70~200万円 |
スレート → ガルバリウム鋼板 | 100~200万円 |
屋根葺き替え時期と目安
以下の不具合が出てきたら、信頼のおける工務店・リフォーム業者に現地調査をしてもらうことをおすすめします。
- 雨漏りが発生している
- 屋根材の耐用年数が近い
- 屋根瓦に複数の欠損がある
- 台風で屋根材が飛んだ
【屋根材の耐用年数】
屋根材 | 耐用年数/目安 | 塗り替え時期 |
---|---|---|
粘土瓦 | 〜50年 | 不要 |
セメント瓦 コンクリート瓦 |
30年~40年 | ・ウレタン塗料7年~10年 ・シリコン塗料10年~13年 ・フッ素塗料15年~20年 |
化粧スレート | 20年〜25年 | 約10年 |
天然スレート | 20年~25年 | ほぼ不要 |
トタン | 10年〜20年 | 5年〜8年 |
ガルバリウム鋼板 | 30年 | 10年~15年 |
塗り替え工事に比べて瓦葺き替え工事は費用的にも高くなるため、外壁と合わせて屋根も定期的にメンテナンスや調査をおこない、早めの補修・修繕が必要になります。劣化状態や適切な施工については、リフォーム会社の現地調査を依頼しましょう。